Nレイアウト探訪 ~車両工場入場線~

今回は、Nレイアウト探訪です。
当社所有車両の 全般検査・改造工事などを一手に担う、車両
工場入場線を見に行こうと思います。

それでは、レイアウトの住人になった目線で探訪へ向かいます。

■出発
  国道が通る高台から車両工場入場線を眺められるスポットが
  ありますので、路線バスに乗って車両工場入口へ向かいます。

▼タイミングよくバスがやってきました
入場線探訪00
▲目の前の開かずの踏切に引っかかって、なかなかこちら側
 に来てくれません・・

やっと停留所へ来たと思ったら、車内は満員で入口ドア付近
に立つハメになりました。

▼路線バスの前面窓から撮った国道の走行風景
入場線探訪
▲この坂道の先に見えるトラス橋下に工場入場線があります

坂道を登り切った高台にある 「鉄道工場入口」という、その
まんまの名前の停留場で下車します。


■車両工場入口付近
▼バス停付近の高台からの眺め 
入場線探訪1
▲画面左手から中央付近までが貨物駅、右手が工場構内です
 
日通のトラックがいるところが、貨物駅と工場構内の境目。
手前にいる茶色い電車は、工場構内で入換を行うクモハ12で、
入換以外にも、工場と貨物駅の職員通勤輸送にも使われます。

▼クモハ12のいる線路も工場入場線の一部を構成しています
入場線探訪12
▲日通のトラック脇を通る分岐線路が工場入場線の始まり

この場所は最寄りの駅からは距離があり、朝夕は国道の慢性
的な渋滞もあることから、ここに勤務する職員のために、最
寄駅から工場入口まで直通する通勤電車が運転されています。

▼直通電車が発着するプラットホームの乗降口には、コンパ
 クトながら 駅前広場 が設けられています
入場線探訪0
▲乗降口のスロープ脇に、街灯・自販機・電話ボックス・
 郵便ポスト、その背後には 公衆トイレ があります

職員向けの乗降場にこんな設備は不要に思われますが、実は
近隣住民の要望で、一般旅客の利用も行っている背景があり、
後から設置されたものです。
そんな訳で、旅客営業上の路線名も付けられ「工場支線」と
いうなんとも芸のない名称ですが、朝夕以外にも電車が運転
されるようになりました。


■工場入場線
▼工場入場線は、左から1番線で5番線まであります
入場線探訪2
▲先程いた クモハ12 に代わり クモハ123 が 入線しました
 平日の混雑する時間帯には クモハ123 が運用に就きます

1番線から4番線までは、検査を行う車両の入出場に使われ、
全ての車種を受け入れています。
一番右側の クモハ123が入線している5番線は、本来の役割
は、廃車入場線 ですが、入場の頻度が低いことから、ここに
職員輸送 (工場支線) の乗降場が設けられています。

▼工場内の入換には 小型の黄色い DL も 活躍しています
入場線探訪3
▲2番線の 185系 は 全般検査を終え、これから試運転へ
 向かうところです

▼185系が出場した後に、見慣れない車両が入場してきました
入場線探訪9
▲そう言えば、新しいジョイフルトレインの導入計画の話が
 あったような気がします・・


■工場支線の乗降場広場から
▼広場から貨物駅を覗いたアングル
貨物駅
▲貨車の入換と荷主別のトラックが観察できます

貨物ホーム脇までトラックが乗り入れできるため、荷捌きの
効率はバツグンによい環境のようです。
貨車とトラックの時代設定アンマッチはご愛敬ということで。

▼5番線 工場支線の乗降場裏側の情景
入場線探訪4
▲ホーム奥の裏側にも出入口があるため分散乗降が可能です
 (建コレ149 駅F をベースにアレンジ)

工場支線のプラットホームは、20m級車両1両分で屋根もあ
りませんが、ホーム裏に1本だけある樹木が、日陰をつくっ
てくれます。その樹木の横には、小さな待合室がホーム後ろ
側の敷地に飛び出して設置されています。

乗降場の先には高台が張り出しているため、ホームの先には
短いトンネルがあり、そのトンネルポータルが見えます。


■工場構内を覗き見
▼工場支線乗降場先の高台から 工場構内を見下ろせます入場線探訪5
▲いろんな車両が入場中で、ここを眺めるとワクワクします

・左手から入場し、右手は行き止まりです。
・一番奥に見える赤い電気機関車がいるところが1番線で、
 手前銀色の屋根の車両がいるところが4番線となります。

<補足>
 工場構内といっても、本線脇にただ単に線路を敷いてある
 だけで地面も無施工、ストラクチャー類もヤード照明灯と
 小さな倉庫を配置しているだけのエリアです。

 上の写真に写る車両群は、ただ単に並べている訳ではなく、
 実際に車輪磨きや、動力車のメンテ、部品の取り付けなど、
 何かしらの整備・微調整が必要な車両を入場させいるもの
 で、それらしく楽しんでいます。 

 流石にレイアウトには、検査修繕ピット棟までは構築して
 おりませんので、ここから先は拡大ルーペが置いてある単
 なる作業机に持っていき、おぼつかない手先と老眼と戦い
 ながら、あくせく整備を行っております。


■廃車入場線
 5番線乗降場先のトンネルを抜けたところが廃車入場線で、
 メンテナンスとは別に、実際にそれなりの理由(問題)が
 ある車両をここへ入場させ、モデルに対して「やることを
 決める」備忘録代わりに目の前に置いておくエリアです。

▼トンネルの先にある 廃車置き場 に留置中の サシ2両
入場線探訪13
▲廃車入場線横の児童遊園から、車両を間近に観察できます

JR長野工場さんでいうところの 廃車置き場 的なエリアです。
といっても、1線しかない単なる行き止まりの単線ですが、
高台下のトンネルがいわゆる「三途の川」的な存在となって
いるため、レイアウトの鉄ちゃん達には 注目スポットです。

~ちなみに~
 現在 廃車入場線に留置中の車両

▼1両目
 (Tomix サシ481 初期ロット車)
入場線探訪6
▲特定のポイントで 何故かよく脱線していました・・
▼2両目
 (学研 サシ481 に 関水 キシ80 の 屋根を移植したもの)
入場線探訪7
▲関水181系初代ラインナップになかったサシ181の代用車

 いずれも代わりとなる新製品が導入されて、お役御免と
 なった車両ですが、廃車とするか、このまま保存するか
 を決めかねています・・

~廃車の決断が下された場合にやること~
→ケース収納をやめ、所定の収納棚からジャンク品箱へ移動
 以後、部品取り、ボディーは改造車の種車などに活用

→車籍を抹消(車両管理台帳を更新するだけですが、これで
 保有車両数のカウントが変わります)


■工場支線
 工場支線は、入出場車、支線電車、
貨物列車の他、検査
 場車の試運転にも使われています。

▼今日は、室内灯の取り付け工事を完了した 10系寝台車 が
 試運転のスタンバイ中でした。
入場線探訪8
公道から工場支線を覗ける 廃車解体業者の駐車場から、その
姿を見ることができましたが、重機とダンプが邪魔ですね・・。
入場線探訪10
かと言って、駐車場内は不法侵入になってしまいますから、
無断で立ち入ることはできません。

この近くに、支線に接する交通公園がありますので、そこへ
行って、思う存分 試運転列車 を眺めることにしましょう。

▼交通公園には工場支線脇に撮影エリアが設けられています
入場線探訪14
▲さっき見た 10系寝台車 を牽引するDLがやってきました

皆でルールを守り、譲り合って、気持ちよく撮影しましょう。
(交通公園のご紹介は、また別の機会に)


■帰路
 交通公園前に発着するバスの時間が来ましたので、今日の
 ところは、これに乗って帰ることにします。
入場線探訪99
▲コンビニの窓ガラスに情景が写り込むお気に入りのカット

このバス路線は、ここが起終点なので、必ず座って帰れるの
がうれしいです。

今日は、新しいジョイフルトレインと思われる車両を見るこ
とができましたのでラッキーでした。
いったいどんな列車が運行されるのか、今から楽しみです。

 →実物の車両映像はこちら(YouTube  Dominik Schönさま ※広告あり)
  ~東ドイツ国鉄VT18.16型気動車~


          *  *  *


以上、車両工場入場線は、実際に整備が必要なモデルや、何
かの決断をすることになったモデルを目の前に置くことによ
り、忘れないようにするために活用しております。

ここ最近整備をさぼっていて、少々車両が滞留気味です (汗)。


最後までご覧いただき、ありがとうございました。


Nレイアウト探訪 ~車両工場入場線~
おわり