郵便電車併結 上野発着普通列車

時は1978年53.10改正後、まだ上野ー長岡間を直通運転する
115系普通列車が設定されていた時代の記録です。

この上越線直通の普通列車には、上野方に当時の郵政省が
所有する郵便電車 "クモユ141" を併結していました。

▼下り列車
 上野口最短の6両編成 ( クモユを除く ) の普通列車であったため、
 上野駅の長いホームの中程に、こじんまりと入線していました。
115長岡行01
 下り列車は上野駅7番線から 5:52発 長岡11:29着のダイヤで、
 途中高崎での19分間と水上での12分間の停車時間を除くと、
 実質約5時間程度の所要時間で結んでいました。

 「国境の長いトンネルを抜けると雪国であった。」~
 上越線の旅は、正にその言葉どおりの光景が体験できます。
115長岡行02
 雪の上越路を走行中の列車から編成を記録した写真です。
 最後部に "クモユ" がぶら下がっているのが確認できます。

 乗車時の季節柄、車内はスキー客が大半を占めていました。
 スキーヤーにとっては、上野から乗り換えなしで乗車券
 のみで上越線沿線のスキー場へ午前中に到着できる便利
 な列車でした。
115長岡行03


▼上り列車
 長岡16:42発 上野22:29着のダイヤで、日中スキーを存分
 に満喫した後、日暮れと共に日帰りで、優等列車を利用す
 ることなく乗り換えなしで上野へ戻る強行スケジュールも
 可能でした。

 車内から撮った窓越しの雪国風景に、115系車内反対側の
 窓が薄っすらと写り込んでいるお好みのスナップです。
115上野
 クモユを先頭にした列車は、上野駅6番線に到着します。
 隣の7番線には 22:34発 盛岡行ブルートレイン「北星」が
 入線しており、わずか5分間だけのクモユとのツーショット
 チャンスがありました。
 クモユと他列車との並び写真はこれ1枚のみとなりました。
クモユ141_01
 115系の方向幕は単なる「普通」の掲示でしたが、クモユの
 方向幕は、律義に「上野」を掲示しておりました。
 下りは「長岡」を掲示していたのでしょうか、惜しくも記録
 を逃してしまいました。
クモユ141_02
 北星号の発車を見送った後、クモユの車番を確認したら、
 ファーストカーでした。
 郵便車独特の側面上部に並ぶ小窓を入れて記念撮影。

 この後郵便マークを掲げた車両全体を記録しようとした
 ところで無念にもフィルムが終わってしまい残念ながら
 クモユ141形全体の記録ができずじまいに終わりました・・。


 乗り換えなしで乗り通せる、長距離走破普通列車を、
 また復活して欲しいものです。


郵便電車併結 上野発着普通列車
おわり