911形 ディーゼル機関車 ~東海道新幹線を陰で支えた大型DL~

東海道新幹線用に開発されたディーゼル機関車 911形です。

新幹線の救援や、921形 軌道検測車、保守用の工事列車の
牽引を目的に登場しました。開業当初は"運転所"に所属し、
"保線所"の工事列車の牽引を行うことは、ありませんでした。

外観は、箱型の車体ながら、その上部は「く」の字型をした
傾斜のあるデザインです。正面から見たその容姿は、高運転
台とライトの配置バランスから、0系の DNA を 感じます。

▼正面から見た 911形 の お顔は、力強さを感じます 
ORC_911
▲この形状は DD54 や EF66 の設計にも影響を与えました

連結器は、新幹線と検測車や、貨車の連結に対応した双頭型
両用連結器が装備されています。

▼911形 サイドビュー イラスト 
(出典:学研の図鑑)
911_サイドビュー
軸配置は 在来線のDLで言うところの「DF」形 でした

走行用のエンジンは、DD51と同じDML61系を2台装備し、
1台のエンジンで、3軸を駆動する仕組みです。
また、救援時に新幹線側に最低限の電力を供給するための
発電用エンジンも搭載していました。

911形 は 最終的に3両が製造されましたが、後から製造さ
れた 2,3号機 は、エンジンの出力 や 燃料タンクの容量が
増強されています。

▼911形の運転台
911_運転台
▲運転台のレイアウトは、0系ベースで揃えられています

ブレーキは左手に2つあり、一番左が軌道検測車を牽引する
場合に用いられる電磁直通ブレーキで、その隣が貨車を牽引
する場合に用いられる自動ブレーキーです。

電磁
直通ブレーキ下には、なんと「灰皿」がありましたが、
その用途は、そのまんまだったのでしょうか・・


検測はドクターイエローの役割となり、定職を失うことに
 なりましたが、ドクター編成の検査入場や故障などに備え
 て、911形 + 921形 が 予備として待機していました
ORC_0_100_911
▲幸いなことに「救援」による出番も、ありませんでした

救援の機会は、実質的には、列車密度が増加したことにより、
故障列車の前後にいる列車で、救援を行うこととされたため、
こちらも当初の役割を失った、というのが本質でしょうか。

そんなことで、ドクター編成が増備されると、検測予備から
もお役御免となり、本来の目的からは外れ、939形ロングレ
ール輸送更換車の牽引役として、活躍の場を与えられました。

その後は、保線業務の効率化とともに、保線機械も進化して、
大型機関車の必要性も薄れ、1号機と3号機は国鉄時代に廃
車、2号機のみがJR東海さんに引き継がれましたが、こち
らも1995年に廃車され、911形 は その姿を消したのでした。


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939形ロングレール輸送更換車には、オロハネ10 と スロ62
から改造された職員用宿泊車 939-201, 939-202 が 連結さ
れたことから、911形 の次位に宿泊車の連結があると、局所
的にみると「新幹線版DL牽引の客レ」と 見えたのでした。
911形+939形の記録
(「おざようの過去ネタ三昧」さまのサイト)


--(もけい鉄 雑談)--------------------------------------------------------
 がんちゃんずさんから、911形の 3Dプリント造形キット品が販売されて
 いるようです。(製品参考画像:DMM.make さんのサイト→こちら
 製品参考サイトを見ると、相棒の 921形 の キットもあるようです。
 マイナーな形式だけに、量産完成品の製品化は、期待できませんね・・
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911形 ディーゼル機関車  ~東海道新幹線を陰で支えた大型DL~
おわり