JR東日本情報システムさんの提案企画
  ~Nゲージのデジタル制御システム~

JR東日本さんの 子会社「JR東日本情報システム」さん
(JR東日本さんの情報システム部門を分離・独立させる形
で設立された会社)から、 当時のパソコンを活用した「Nゲ
ージのデジタル制御システム」なるものが紹介されたパンフ
レットです。

何かの鉄道系イベント会場で得たもの
と記憶しておりますが、
開催場所や年次など、具体的
なことが思い出せません・・。
パンフには 
200系と400系が描かれ E3系1000番台の写真が
掲載され
ているので、1999年の 山形新幹線・新庄延伸後 の
時代で
あることは間違いないので 約20年位前のものかと・・。


▼仙台総合車両所に並んだ新幹線がデザインされたパンフ。
JEIS_N_SYSTEM_1
▲「これであなたも、司令員!!」というキャッチフレーズ
 が、旅客鉄道さんの子会社さんらしい視点表現ですね

制御の仕掛けとしては、パソコンを活用したもので、当時の
パソコンに標準装備されていた「シリアルポート」の信号を
そのまま制御波形としてレールに供給し、制御ユニットを組
み込んだ車両・ポイントを、個別に制御するというもので、
基本的な考え方は、DCCと類似しています。

▼最大のセールスポイント(抜粋再掲)
JEIS_N_SYSTEM_4
「フィーダー1本で結ばれるしあわせ。」というコピーが、
Nゲージャーの心に深~く響きます。

実際の鉄道設備においても「脱・ケーブル」の研究と実用化
が着々と進められているように、ケーブル類は数が少なけれ
ば少ないほど、鉄道模型の世界においても、施工・管理(メ
ンテ)が 大変楽になりますね。


▼パンフ裏面には 制御イメージ が 説明されています
JEIS_N_SYSTEM_2
▲制御可能数「127個」というところが パソコン仕様ですね
 きっと総数は 128個で 1個はシステム占有と推測できます
 (・・にわか知識ですが・・)

NMRA(National Model Railroad Association)、NMRA
規格のことをあえて前置きした上で、 「新たに "
Nゲージの
デジ
タル制御システム" を企画いたしました」と謳っている
ことから、
既存類似制御システムとの互換性は、あえてとら
なかった
姿勢だったことが伺えます。

※NMRA については ホビセンH.P - DCC用語集 をご参照ください 

デモンストレーションのブースにおられた方との対話では、
この時点では一般市場へ向けての製品化の話は、価格帯も
含めて、まだどうなるか全くわかりません、とされていた
記憶だけ残っておりますが、その後も製品化に関する情報
は、見聞しておりません。

▼パンフの一番最後にあるアピール文面(抜粋再掲)
JEIS_N_SYSTEM_3
「さまざまなオプション機能の追加」とは、どんなオプショ
ンを想定されていたのか、いささか気になるところですが、
時代が進むにつれ、パソコンの「シリアルポート」自体を
見る機会が、次第になくなっていきました・・。


          *  *  *


旅客会社さんが設立した、鉄道系システムの開発・運用を担
う情報システム会社さんがNゲージ部門に参入されていたら、
それはそれでまた違った景色の、鉄道模型業界の姿を見れた
かも知れませんね。いつの間にか「総合車両製作所」さんの
ような歩みで、鉄道模型の製造・販売までも、JR東日本さん
の完全子会社化なんていう変革が巻き起こっていたりとか・・。


JR東日本情報システムさんの提案企画
  ~Nゲージのデジタル制御システム~
おわり