キハ31形(三角線)~17mのステンレス気動車~

国鉄の分割民営化に先立ち、経営基盤の整備を図る目的で、
いくつかの新車種が、駆け込みで新製・配置されましたが、
九州に配置された キハ31 もそのひとつでした。

熊本運転所に配置された キハ31 - 20  
キハ31_三角線_1
▲JR発足後にも キハ31-21,22,23 が 追加製造されています

財政が厳しい中で誕生した背景から、ドアや冷暖房装置は、
バス用の汎用品を採用し、台車・変速機・ブレーキ装置等の
部品には廃車発生品が多用されました。

また車内の座席も、新幹線0系の廃車発生品を活用するなど、
できる限りの製造費低減策が図られておりました。

0系転換クロスシートを改造した座席を2列 -1列で配置
 したスッキリとした内装でした
PNF_キハ31_三角線_2
(▲画像元:熊本県宇城地域・天草地域振興局発行 Photo Bookより)

シートピッチは、910mmでレイアウトされ、側面窓は1段
上昇式の小窓が、ズラリと並んでいるのが特徴的でした。

熊本運転所で休む キハ31-17 を 側面から望む
キハ31_三角線_3
全長は 17mと 小柄な車体長でした

連続した小窓が並ぶ外観は、グリーン車を連想させますね。
青帯をグリーン車用の等級帯色に交換して、四つ葉のクロー
バーのマークを貼り付ければ
「キロ」に 変身できそうです・・。

ワンマン運転に対応するため、客用扉は車端部に配置され、
乗務員用扉も運転席側のみに設けられていたのも特徴です。

▼三角線の運用に就いていた キハ31 の ワンマン普通列車
@キハ31_三角線_0002
▲この 20 番車は、後に「くまがわ鉄道」に 譲渡されました

エンジン出力は 
250PS のものを1基装備し、従来の1エン
ジン車よりもやや高い出力が確保され、小型軽量の車体も相
まって、印象どおりの
軽快な走りっぷりを見せてくれました。

その見た目とは裏腹に、足回りの変速機やブレーキ機器は、
旧型気動車からの流用品で構成されていたことから、国鉄
一般形の気動車と併結運転が可能でありました。

▼三角線三角駅 記念スタンプをペタン!
三角線_スタンプ゚三角駅
三角線は、公募によって名付けられた「あまくさ みすみ線」
の愛称を与えられ、天草宝島ラインとの融合にて、九州観光
促進の一員として 
国鉄の息がかかったキハ31が活躍しまし
たが、2019年3月に後続車へバトンを
渡すこととなり、南
国の太陽に照らされて全身を輝かせてい
た17mのステンレ
ス車はその役割を全うし、静かに引退していったのでした。

▼三角線の絶景区間を行く 在りし日の キハ31
PNF_キハ31_三角線_1
(▲画像元:熊本県宇城地域・天草地域振興局発行 Photo Bookより)


キハ31形(三角線)~17mのステンレス気動車~
おわり