713系「サンシャイン」 ~8両の試作に終わった交流電車~

国鉄末期に、交流電化区間のローカル列車の電車化促進に向
けて試作された 713系。

クモハ713+クハ712 の2両編成4本が試作され、登場時の
カラーは クリーム色1号に 緑色14号の帯を巻いた姿でした。

お顔は見慣れた国鉄近郊形電車標準のデザインですが、側面
の扉は、両開きの扉を片側2か所に配置、足回りは サイリス
タ位相制御で、歯車比が大きくとられて
最高速度は 100km/h
に留まり、これが後々ダイヤ構成上の
ネックとなることに・・。

当初、長崎本線と佐世保線の普通列車を、713系 で 統一する
予定でしたが、財政悪化の煽りを受けて 581系・583系 から
改造車 715系 でまかなう流れになりました。

▼鹿児島運転所へ転属した後の 713系 
713_宮崎空港
宮崎空港線のシャトル列車「サンシャイン」となった姿
 列番表示器には、編成番号を掲げていました。
  (当時の編成番号は 
Lk901~904 の4編成、写真の編成は Lk904 )

小生が 713系 と初対面したのは、宮崎空港線が開業した際に
「サンシャイン」となった時代。JR九州さんのコーポレート
カラーを全身にまとい、貫通扉に「太陽」のイラストが描か
「SUNSHINE MIYAZAKI」の文字で飾った、南国日向の
地に大変相応しいイメージを感じました。

713_UP_宮崎空港
ただ太陽の描写は、現代のいわゆる可愛い系の"ゆるキャラ"
とは程遠い、ちょっと怖い印象を受けました・・。


道産子 711系 以来の"新造近郊形交流電車"として期待され
た 713系は
8両全てが 900番台で登場しましたが、2008年
以降に 主制御機器の換装を伴う更新工事の
際、全ての車両
が0番台へ改番されたため 900番台 の表記は消滅しました。

900番台で採用された技術は、783系・787系811系 の
他、阿武隈急行さんの 8100系 などに 活かされています。

▼0番台に改番された後の 713系
713_0番台改造後_宮崎空港@
▲(画像元:Google MAP ストリートビュー [ 宮崎空港駅ホーム ] )

当時のJR九州さんでは、余剰となった急行形電車の車体載せ
替え車 717系でローカル電車をまかなう方針となっていた事
から、結局のところ 713系 の 量産車が、新造されることは、
ありませんでした。


          *  *  *


新潟の115系がひっそりと引退し、国鉄近郊形電車の標準顔
を拝めるチャンスがまた減ってしまいましたが、日向の地で
まだ現役で活躍する彼らの動向も、慌てず、騒がず、最後ま
で静かに見守りたいと思います。


713系「サンシャイン」 ~8両の試作に終わった交流電車~
おわり