キハ80系 特急「北海」号 ~函館本線 山線経由の特急~

前記事「函館本線 冬の客レ」の山線ルートで運転されていた、
42.3 ダイヤ改正で誕生した 特急「北海」号を。

キハ80系7両編成 の1往復 で スタートしました。

▼特急<北海>号 記念券(表面)
特急北海記念券_1
▲函館ー旭川間 を 函館本線 (山線) 小樽経由 で 結びました

停車駅はローマ字で示され、ご当地にちなんだイラストが
描かれ、見るものを楽しませるデザインでした。

特急<北海>号 記念券(裏面)
特急北海記念券_2
▲デフォルメされながら それとなく キハ82 と わかるイラ
 ストによる編成案内と
、上下列車の運転時刻を掲載

全車指定席の、1等・2等 の 表記が 時代を物語りますね。
「本州の接続」列車として、大阪口は、特急「白鳥」号、
上野口は、特急「はつかり」号 が 示された、鉄道黄金時代。

▼「北海」の愛称は 筋金入りの北海道らしさを感じます
キハ82_北海
▲積丹岬や張碓海岸を洗う 荒涼日本海 を印象づける命名

▼時刻表の編成図 (出典:日本交通公社 時刻表 1968.10)
特急北海 編成図
▲食堂車も連結された 当時の キハ80系 標準の組成

▼真冬の雪晴れの日 張碓海岸を行く キハ82「北海」
キハ82_北海_2
▲"客レのり鉄"時の最後尾から撮ったあたりを お山から望む

景色は最高ですが、写真を見ているだけで寒くなってきます。


▼キハ82用 トレインマーク
 (画像元:愛称別トレインマーク事典
キハ82_北海_TM
▲イラスト化でも 荒涼日本海 を印象づけるデザインでした

1981年10月にキハ183系も投入され2往復に増発されるも、
運行区間は 函館 - 札幌間 に短縮。1986年11月に函館~札
幌間の特急は、室蘭本線・千歳線経由の「北斗」の増発に
より、「北海」は 廃止の運命を辿り、山線経由の特急列車
は、JR北海道さんが発足される前に、姿を消したのでした。

▼懐かしの列車と題した JR北海道さん発売のオレカより
キハ82_北海_3
▲北海道の鉄路の風景には やはり キハ82 が お似合いです


          *  *  *


北海道新幹線の札幌延伸区間は、この「北海」の辿った山線
ルートで、ほぼトンネルとなるようですが、新幹線開通まで
元気に生きていれば「のり鉄モード」でなぞってみたいです。
H5
その一方で、新幹線開通と同時に函館本線の函館 - 小樽間は、
JR北海道さんから経営分離され、道南いさりび鉄道さんが引
き継ぐ予定(関連する市町村が株主として追加参画)とされ
ていますが、長万部以北の利用客は少なく、鉄道そのものが
存続するのか、少々気がかりであります・・。

▼タブレットキャッチャーを出して山線を行く在りし日の姿
キハ82_北海_4
▲廃線の道を歩んでも鉄路があった証は残して欲しいですね


■キハ82「北海」に会いに行く
 小樽市総合博物館に キハ82-1 が「北海」のマークを掲げ
 静態保存され、触れ合う事
ができます。

 →保存車のページ で ご覧いただけます


キハ80系 特急「北海」号 ~函館本線 山線経由の特急~
おわり