智頭急行 開業記念日 1994.12.3

記念日シリーズ VoL.26

今から27年前の 1994年12月3日、上郡 - 智頭間 を結ぶ、
第3セクター鉄道の「智頭急行」が開業しました。

▼智頭急行 開業パンフから
PNF_智頭急行_1
▲智頭急行の主役 HOT7000系 特急スーパーはくと号

大阪 - 鳥取 2時間30分 の文字 が 誇らしげです
PNF_智頭急行_3
「感動がさめないうちに・・・ 熱く、近く!」=「HOT」
  だと言うことを意味しているコピーだと読めます

この路線は、もともと国鉄時代に「智頭線」として計画さ
れた区間で、1966年に工事が着工されたものの、1980年
の国鉄再建法のあおりを受けて、工事が凍結されました。

その後、沿線の関係各所の 願いと努力 が実を結び、1986年
に 第3セクター「智頭鉄道」を設立し工事を再開、その8年
後に「智頭急行」として、開業に漕ぎついたのでした。

▼「智頭線建設促進期成同盟会」の名が入ったパンフ
PNF_智頭急行_4
▲智頭線 沿線
町村 の 行事が紹介されています

”のり鉄”の身としては、
新たな鉄道の開業となれば、ほっと
く訳にはいかず、開業日は丁度、土曜日であったことから、
どうせ乗るなら 開業初日の祝賀ムードを堪能すべく、仕事終
わりの金曜日の夜行で、即、現地へ向かったのでした。

▼開業記念乗車券のチケットケース(おもて)

切符類_智頭急行_1
▲特急スーパーはくと の横に HOT 7000系 と 記載されています

▼チケットケース(うら)
切符類_智頭急行_3
▲智頭線の沿革が記載されています

▼智頭駅に入線する 新大阪行 <スーパーはくと> 1番列車
切り抜き_智頭急行_1
▲12月3日 午前7時41分 智頭駅 


車両形式に採用された「HOT」 は、智頭急行沿線の県名の
「H=兵庫」「O=岡山」「T=鳥取」を意味するローマ
表記の頭文字と、英語の "Hot" をかけたもので、形式番号

は1
両あたりの機関出力に由来するものです。

・7000系 は 約 700 PS から
・3500形 は 約 350 PS から

▼ローカル輸送用の HOT3500形
HOT3500形
▲今見ると 前面は どことなく銀座線1000形に似てますね
 全長17mと小ぶりですが 最高速度は 110km を誇ります

智頭急行の主役 <特急スーパーはくと> の上下1番列車を
見送った後、「のり鉄」モード の スイッチを全開にして、
普通列車の HOT3500形 に乗って、主だった駅に乗降し
がら 智頭駅 との間を 往復しました。

▼のり鉄 時に 購入した 乗車券類 の 一部
乗車券類_智頭急行_1
▲車補券・簡易端末券・自動券売機
無人駅乗車証等各種

右上の
上郡駅の発行「上郡→佐用」乗車券には、智頭急行
株式会社の略称「CKK」という表記 が 唯一ありました。
(ちずきゅうこう:英= Chizu Express Co.,Ltd. と  社名
 の ローマ字表記 を 組み合わせたもの)

▼会社略称 CKK を 図案化したロゴマーク
智頭急行_ロゴマーク
駅名板_智頭駅
▲駅名板の左上にも CKK の ロゴマーク が入っています

祝賀ムード満載の駅と <スーパーはくと> 上り1番列車
智頭急行_はくと上り1番列車
12月3日 午前8時17分  河野原円心駅

各駅は「紅白の横断幕」で飾り付けされ、列車が入線すると、
地元の方々が 日の丸の旗 を振って、お出迎えして下さいま
した。やはり開業初日は特別感があって気分も高揚します。

河野原円心駅 祝賀情景のズームアップ(クリックで拡大表示)
智頭急行_はくと上り1番列車_UP
▲開業を祝う「幟」も プラットホーム一杯に靡いています 

▼記念切符チケットケース(内側見開き)
切符類_智頭急行_2
▲路線図 と 沿線のみどころ が 紹介されています

■開業記念乗車券
▼千種川       ▼笹が丘公園ビックスラーダー
切符類_智頭急行_8
▼西はりま天文台公園  ▼平福の川屋敷
切符類_智頭急行_7
▼武蔵道場       ▼大原宿本陣
切符類_智頭急行_6
▼あわくら温泉(泉黄泉)▼ベルピール自然公園
切符類_智頭急行_5
▼杉神社        ▼杉の川上りレース
切符類_智頭急行_4
各切符とも、駅間の矢印は両方向となっているので一見する
と往復乗車券かと思いきや、注釈に「矢印一方向一回限り」
と明記されている「片道乗車券」なのでした。


全線を各駅停車で往復した後、最後は上郡から鳥取までを、
看板列車である、下り最終特急列車「スーパーはくと5号」
に乗って、HOT7000系 の初乗車を堪能したのでした。
HOT7000系
パワフルなエンジン と 振り子機構を存分に使った
最高速度
130km の 電車顔負けの走りっぷりで、快適な乗車でした。

JR四国さんの 気動車
特急 2000系 の開発技術が、ふんだん
盛り込まれており、後にHOT7000系側で改良された技術
が、JR四国さんの N2000系 へフィードバックされるなど、
国内の鉄道間で、技術のキャッチボールがなされています。

▼開業日「スーパーはくと5号」の 特急券
指定券_スーパーはくと5号
▲上郡へ向かう開業日前日にゲットした指定券でした・・。 

▼JR西日本 米子支社さん の 智頭線開通を伝える パンフ
PNF_智頭急行_2
▲こちらは「関西がグーンと接近!!」という表現を大きくし
 2時間30分 という 所要時間 は 小さな文面となってました

▼智頭急行さんのパンフ は 至ってシンプルです
PNF_智頭急行_5
▲「熱く」のフレーズは、車両形式「HOT」に通ずるもの


--(もけい鉄 雑談)--------------------------------------------------------
 今月 KATOさんから「HOT7000系」が発売となりますね。
 どうせなら 開業記念日 にあわせた発売を意識して欲しかったところです。

▼緑の中の高架線を行く HOT7000系「スーパーはくと」
HOT7000系_3
 既にマイクロエースさんの製品を所持しているのですが、KATOさんクオ
 リティー製品は大変魅力的です。この先訪れる誘惑に勝つか負けるか・・。
HOT3500形_2
 ローカル輸送に活躍する「HOT3500形」のプラ完成品も同時に製品化し
 て欲しかったです。このモデルは "あまぎモデリングイデア" さんのキッ
 トを組むしかないので。あとは「鉄コレ」側に期待するか・・ですね・・
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▼開業時の時刻表
時刻表_智頭線上り
時刻表_智頭線下り
特急 <スーパーはくと> は、鳥取発着以外にも、倉吉発着が
定期1往復、臨時1往復が設定されていました。
PNF_智頭急行_6
現在、コロナ禍の影響により運転本数が削減されているよう
ですが、また以前のような活気を取り戻すことを、お祈りす
る次第です。

KATOさんから HOT7000系 が発売される今、また日本中の
ゲージレイアウトで、智頭急行さんの新たな運転が始まる
こを嬉しく思うとともに、開業30周年の節目には、再度訪問
できればと願っております。


※当記事の写真は、のり鉄モードであったことから、記念収集物件のパンフ
 類や地元の新聞などから切り抜いたものを、抜粋拝借いたしました


智頭急行 開業記念日 1994.12.3
おわり