夏季 Stay Home 特別企画
ジョイフル トレイン シリーズ VoL.20

■「リゾートエクスプレス ゆう」

東京地域本社 と 水戸支社 向けに 1991年に登場した 6両編
成 の 欧風列車です。

書類上、余剰となった特急形グリーン車 サロ6両 からの改造
車とされていますが、車体は新製、足回りは 485系の機器で
構成されていました。
ORC_リゾートエクスプレス_ゆう_1
水戸支社勝田電車区へ配属となり、水郡線営業所には、専用
の電源車「ゆうマニ」も用意され、非電化区間への乗り入れ
も果たしました。
リゾートエクスプレス_ゆう1
では、「ゆう」の セールスポイント を見ていきましょう。

まずは 運転席後部に設けられたフリースペースの「展望室」
から。

▼展望室 には ソファー が 向い合せで配置されていました
リゾートエクスプレス_ゆう_展望室
▲運転台の中央には太い柱があるため ちょっぴり残念です・・


次は客席。

フラットな床に、リクライニングシートが配置され、
1-2列 の ゆったりとした レイアウト と なっていました。

▼1・6号車 の 展望室背後にある 客室レイアウトリゾートエクスプレス_ゆう_1&2シート
▲座席 は 45度刻み で 360度回転 が 可能でした

通路を片側に設け 1-2列シート を 千鳥配置としたことで、
前後のシートを含めると2~6人まで、自由な組み合わせが
楽しめるようになっていました。
リゾートエクスプレス_ゆう_1_6号車シート
▲試しに 6人が集うコーナー としてみた レイアウト です

▼2・3・5 号車 の 客室
リゾートエクスプレス_ゆう_1&2シート_2
▲至ってシンプルなレイアウトですが「これぞグリーン車」
 という雰囲気が漂います。

ORC_リゾートエクスプレス_ゆう_2
 最大の見せ場は、何といっても4号車に設けられたフリー
 スペースのイベントカーで、ディスコフロア と ドーム室、
 その中央一角には、バーカウンター が ありました。

▼手前から ディスコフロア、バーカウンター、奥がドーム室
リゾートエクスプレス_ゆう_ディスコフロア
▲フロアには 折り畳み式 の ジャンプシート が ありました

バーカウンターには、流し台・冷蔵庫・電子レンジも装備
されていたため、ドリンクの他、軽食の提供も可能でした。

ドーム室の座席が設けられた位置は、2階建て車の2階部分
に相当し、運転席後部にある展望室とは別格の、更に眺望の
よい景色を楽しむことができました。

▼ドームルーム の 内部
リゾートエクスプレス_ゆう_ドームルーム
ドームルームの天井には照明がなく、足元の一段高くなった
フロアー部に フットライト が 灯る オシャレ な 雰囲気です。
夜間は窓に照明の映り込みがない空間となるため、流れゆく
車窓は、まるで寝台列車から見ている感覚に陥りました。

▼屋根の高さが一段と高くなっている3両目が イベントカーリゾートエクスプレス_ゆう
 登場当時の営業パンフレッドには「歌って踊る」とか、
 「パーティー&ディスコ」といった文言が使われており、
 主要顧客は若者をターゲットとしていたことが伺えます。

▼イベントカー側面 に描かれていた アクセントマーク

リゾートエクスプレス_ゆう_側面ロゴ
(画像元:愛称別トレインマーク事典)

 
 夏季には、東京地域本社仕立ての「リゾートエクスプレス
 軽井沢」号が運転され、横軽にも その足跡を残しました。

 →過去記事
  リゾートエクスプレス 軽井沢(ゆう) を ご覧ください


リゾートエクスプレス_ゆう2
そんな「ゆう」も、お座敷需要の高まりを受けて、改造され
ることとなり1998年10月からお座敷列車として 再スタート
しましたが、外観や愛称名の変更はなく、特徴あるイベント
カーもそのまま残り、最後まで変わらぬ姿で活躍しました。


■編成略図(お座敷化改造前)
ゆう_編成図
・1号車 クロ484-2 (旧サロ183-1008)
・2号車 モロ484-3 (旧サロ189-8)
・3号車 モロ485-1 (旧サロ189-6)
・4号車 サロ485-1 (旧サロ481-1002)
・5号車 モロ484-2 (旧サロ189-7)
・6号車 クモロ485-2(旧サロ189-5)


2018年9月6日付 廃車 。


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つづく